脳卒中のおはなし 院長 枝川光太朗
脳卒中のおはなし
~知って、防いで、すぐ気づく~
2026年10月15日(木) 奈良東九条病院 院長 枝川光太朗
👇にPDF資料を添付しております。

今日お話しする4つのこと
脳卒中とは
脳卒中はこんな怖い病気
脳卒中にならないために
こんな時は救急車
脳の血管にトラブルが起きることで、その周辺の脳が死んでしまう病気
詰まる=脳梗塞(およそ7割)
破れる=脳出血・くも膜下出血

4人に1人がなる、命にかかわる病気
一生のうちに脳卒中になる人【4人に1人】
そのうち、退院までに亡くなる人【7人に1人】
そのうち、障がいが残る人【10人に6人】
元に近い生活で退院できるのは、4~5人に1人です
助かっても、後遺症で暮らしが変わります
手足のまひ
言葉の障害
飲み込みにくさ
もの忘れ・認知症
いちばん重い介護(要介護5)の原因、第1位は脳卒中 しかも再発します

脳卒中をまねく6つの原因
高血圧・糖尿病・コレステロール・心房細動・たばこ・お酒の飲みすぎ
まずは血圧を知ることから
病院でも測っていただきますが、家で測って、記録して、受診のときに見せて下さい。
目標は体の状態によって変わります。主治医と相談しましょう。

今日からできる4つの予防
塩分をひかえる
体を動かす
たばこ・お酒を見直す
検診と薬を続ける
脳の血管のこぶ(脳動脈瘤)はMRIでチェック
約3%の人が、脳の血管に「こぶ」を持っています。脳ドック(MRI検査)で、破れる前に見つけられます。
こんな方は、一度ご相談を
家族にくも膜下出血の方がいる
血圧が高い
たばこを吸う
※症状が出たときは、外来ではなく119番

認知症や心筋梗塞の予防にもなります
3つの病気は、原因が同じ。全身の血管を痛めます。
脳卒中:脳の血管が詰まる・破れる
認知症:脳卒中になると【約2倍】なりやすい
心筋梗塞:心臓の血管が詰まる
今日からの予防が、3つの病気をまとめて遠ざけます
脳卒中は、時間との勝負
血のかたまりを溶かす点滴(t-PA) 4.5時間以内(症状が出てから。検査の結果、使えない場合もあります)
カテーテルでかたまりを取る治療 24時間以内(太い血管が詰まり、条件が合う場合)

こんな時は救急車 合言葉は『FAST』=英語で「急いで」
Faceフェイス(顔):「イー」と笑うと片側が下がる
Armアーム(腕):両腕を上げると片方が下がる
Speechスピーチ(言葉):話そうとするとろれつが回らない
Timeタイム(時間):時刻を確かめてすぐ119番
顔・腕・言葉のひとつでもあてはまったら、迷わず119番
FASTのほかにも、3つのサイン
見え方:片方の目が見えない・物が二つに見える・視野の半分が欠ける
ふらつき:力はあるのに立てない・まっすぐ歩けない・フラフラする
頭痛:経験したことのない激しい頭痛
どれも、ある瞬間から「突然」起こるのが特徴です

迷ったら、すぐ119番
やってはいけないこと
しばらく様子を見る
症状が消えたからと安心する
朝や週明けの外来まで待つ
自分で運転して病院へ行く
救急隊に伝えたいこと
どんな症状か
いつからか(最後に元気だった時刻)
飲んでいる薬(お薬手帳)
症状が数分で消えても、2日以内に本当の脳梗塞が起こることがあります。
今日のまとめ
脳卒中は、脳の血管が突然「詰まる・破れる」病気
予防のかなめは血圧。減塩・運動・禁煙・検診
顔・腕・言葉が「突然」おかしい。すぐ119番


